雨の学校で、柴犬と下駄箱の前に立っていた。
なのに足元だけやけに乾いてて、世界が私の靴を裏切ってる感じ。
掲示板には
「設定5:いつも出ない」
とだけ書いてあり、真面目に読んだ瞬間、文字が口笛を吹き始めた。
しかも音が“焦燥”っていう単位で測れるやつ。
柴犬は鼻で「はいはい」みたいに合図し、
私は焦って校舎の廊下を往復。
すると影が一つ、出ないはずの化物だけ先に引っ越してきた。
ドアノブを回すたび「まだです」と言われ、宿題が増える理不尽。
最後に柴犬が私のシャツのしわを直してくれて、なぜか心だけ静かになった。