「非日常」を維持するためには、裏側での徹底的な「日常の管理」とチームワークが必要です。
ある日の夕方、アトラクションが終了して安全バーが上がった座席に、小さなぬいぐるみがポツンと残されていました。
私はぬいぐるみを優しく抱きかかえ、ゲストが待つロビーへ走りました。
泣きじゃくる5歳くらいの男の子とお母さんを見つけ、私は膝をついてぬいぐるみを差し出しました。
男の子はピタッと泣き止み、
ぬいぐるみを抱きしめて
「宇宙、楽しかった?」とぬいぐるみに話しかけていました。
一歩間違えれば「お気に入りのぬいぐるみを無くした最悪の思い出」になるところを、
「ぬいぐるみが宇宙を冒険した特別な思い出」に変えられた、忘れられない瞬間です。
テーマパークのバイトは、ハッキリ言って「激務」です。
夏は炎天下、冬は極寒。
常に立ち仕事で、声は枯れ、想定外のトラブルやクレームにも笑顔で対応しなければなりません。
しかし、自分のちょっとしたセリフやパフォーマンスで、
目の前の人の表情がパッと輝く瞬間を毎日何百回も目撃できます。
人を喜ばせるために、これほど全員が全力で狂える場所は他にない。
そう思える、最高のアルバイトでした。